短期だと3か月まで事前準備は不要、でも長期は何をどうすべき?

ビザ(査証)について

海外旅行の場合、日本人だとあまり気にする必要がないビザ(査証)。

ビザとは、外国人が希望する国に入国するときに求められる許可書です。

世界で信頼されている日本人は短期なら事前にビザ申請しなくても入国が許可される国が多く、マルタ含むヨーロッパ各国も事前準備が不要。

とはいえマルタでもある期間、具体的には90日間を境にビザ申請の準備をしなければなりません。

このページでは、マルタ留学における期間別に必要となるビザの申請方法についてご案内します。

2024年5月1日以降、91日以上の長期マルタ留学には事前に日本国内でのビザ申請手続きが必要です。

新しくなった申請方法や必要な書類、費用をご紹介します。

マルタ留学で現地入国の際に求められるビザについて学ぶ

日本を出発し、海外の国々へ入国するには、基本的にビザ(査証)と呼ばれるものが必要です。

日本国のパスポートを持っている場合、短期間の滞在なら、多くの国で事前にビザ申請の手続きをせずとも入国できます。

マルタ共和国も日本国籍を有する方なら短期間、90日以下の滞在にビザ申請は必要ありません。

しかし、91日間以上の長期間のマルタ留学の場合、ビザ申請手続きが必要です。


それぞれの違いについて、詳しく解説します。

90日間以下の短期留学なら事前準備不要、でもルールは知っておこう

先にご紹介した通り、日本国のパスポートを持つ方なら最長3か月(90日間)まで、ビザ申請をすることなくマルタに入国できます。

ちょっと詳しく説明をしておくと、マルタ共和国は「シェンゲン協定」に加盟しています。

シェンゲン協定とは、1985年にヨーロッパの国家間を移動する際、出入国検査なしで国境を越えられるようにするため結ばれました協定です。シェンゲン協定加盟国は、以下の国々です。

2024年5月時点シェンゲン協定加盟国
  • イタリア
  • フランス
  • ドイツ
  • スペイン
  • ポルトガル
  • オランダ
  • ベルギー
  • スイス
  • オーストリア
  • ギリシャ
  • デンマーク
  • ノルウェー
  • スウェーデン
  • フィンランド
  • クロアチア
  • リヒテンシュタイン
  • ルクセンブルク
  • チェコ
  • ポーランド
  • ハンガリー
  • スロバキア
  • スロベニア
  • ラトビア
  • エストニア
  • リトアニア
  • アイスランド
  • マルタ

日本人を含む外国人がシェンゲン協定加盟国へ入国する場合、最初の入国地で検査をします。

マルタ留学をする場合、日本からは直行便が飛んでいません。そのため、北回りのフライト、ヨーロッパいずれかの国で乗り継ぎをする場合には、その乗り継ぎ国で出入国検査を受けます。

南回り、中東各国を経由する場合は、マルタご到着時に入国検査を受けます。

マルタ留学は3か月以下だと学生ビザ不要

シェンゲン協定を知ろう

シェンゲン協定加盟国であるマルタへ、英語の勉強を含む90日以下の短期滞在をするだけなら、ビザの心配は不要。しかし、注意すべきポイントがあります。

それは、パスポートの有効期限、残存有効期間が3か月以上残っている必要があります。

パスポートの有効期間が2か月を切っているなら、できる限りお早目にパスポートの更新手続きをしておきましょう。

パスポート更新手続きには時間がかかります(1週間程度)。マルタへのご出発ギリギリにならないようくれぐれもご注意ください。

そしてもう1つ、もしマルタ留学の前や後にヨーロッパ周遊旅行をご検討中の場合、「日本人がシェンゲン協定国にビザなしで滞在できる期間は180日間のうちの90日間というルール」があることを覚えておいてください。

例えば、12週間(約3か月、90日間)のマルタ留学を計画、せっかくヨーロッパに行くんだからマルタに入る前に2週間(14日間)ほどイタリアをぐるぐる回ってみよう、と考えた場合。「90日間+14日間=104日間」となるため、無査証での滞在可能な期間をオーバーするためNGです。

8週間(約2ヵ月)から12週間(約3ヶ月)のマルタ留学にご参加される場合、ヨーロッパ各国への小旅行は留学期間の前後ではなく、留学期間中の週末を利用するようにしましょう。

91日以上の長期マルタ留学に必要な学生ビザの申請方法について

必要書類と申請方法

2024年5月1日以降に91日以上の長期マルタ留学にご参加される場合、ご出発前に日本でビザ申請をしなければなりません。

ビザの申請方法は国ごとに異なっており、またその種類も複数あります。

マルタの主なビザの種類には、以下のものが挙げられます。

  • 学生ビザ
  • 労働ビザ
  • 居住許可ビザ
  • 投資家ビザ
  • 永住ビザ

このうち、マルタ留学に必要なのは学生ビザ(Long Stay D-Visa)です。

それでは、91日以上の長期マルタ留学に必要な学生ビザの申請方法をご案内します。

ビザの申請方法について

2024年5月1日以降、91日間(約3ヶ月)以上のマルタ長期留学をする場合、以下の2つのいずれかの方法で学生ビザの申請を行う必要があります。

  1. 出発前に日本のVFSグローバル東京でビザの申請手続きを行う
  2. 到着後、マルタでビザの申請手続きを行う

以下、それぞれの申請方法について解説します。

渡航前に日本でビザ申請手続きを行う

マルタ留学前にビザ申請を行う場合、VFSグローバル東京(リンクします)での手続きが必要です。

以下、ビザ申請手続きの流れです。

  1. 語学学校への申込手続きを行う
  2. ビザ申請費用を支払い、申請予約を行う
  3. 申請書類を提出する
  4. ビザを受領する
  5. マルタへ渡航する

マルタの語学学校へのお申込みですが、120日間(約4か月)以上のコースへの参加が必要です。

また、滞在先についてマルタご渡航後、最低でも2週間以上、どこに滞在するか申請しなければなりません。そのため、最初の4週間程度、各語学学校が手配する学生寮・レジデンス(ホームステイは書類手続き上、おすすめしません)へのご滞在手配をご依頼ください。

なお、もし、滞在先を自己手配をされる場合、別途書類が必要です(ご自身でご用意いただく必要があります)。

次に、ビザ申請費用のお支払いが必要ですが、状況によって以下の2つのいずれかをお選びいただきます。

  • 通常申請(Standard Service):100ユーロ、ビザ申請予約日の21日前から予約が可能
    例:6月1日にお支払いをされると、予約できるのは6月22日以降
  • 緊急申請(Extended Service):150ユーロ、ビザ申請予約日から最短で予約可能、空き状況によって翌日での予約ができることもあります

上記のビザ申請費用は、クレジットカードを利用したオンライン支払いとなります。

ビザの申請手続きは、マルタへのご渡航日の3ヶ月前から可能です。

ビザ発給までには、約4週間~6週間程度(混雑状況によってはより長くなる可能性もあります)としています。

上記を踏まえ、91日以上のマルタ留学をご検討される場合は、遅くとも3ヶ月以上前までにお申し込み手続きを開始しましょう。

ビザ申請費用をお支払いいただいた後、ご本人様またはマルタ留学丸わかり!でも予約は可能ですが、語学学校に依頼した方が間違いがありません。

お申込みいただいた語学学校に、ビザ申請費用の支払いが完了したことを申し伝え(学校によっては学校側であらかじめ申請費用を請求するところもあります)、予約してもらいましょう。

各語学学校から、ビザ申請予約に必要なフォームが送信されますので、入力を済ませてご返信ください。

以下、語学学校からのフォームに記載が必要な情報となります。

  • ビザセンター名:例 Tokyo
  • 予約サービスの種類:Standard ServiceまたはExteded Service
  • 学生番号(Student Reference Number):語学学校からの予約確認書に記載があります
  • 名前:First Name
  • 名字:Last Name
  • 性別:Gender、MaleまたはFemale
  • 国籍:Nationality
  • パスポートの有効期限:Passport Expiry Date
    注意 ビザ申請期間から3ヶ月以上の残存期間が必要
  • パスポート番号:Passport Number
  • 国番号を含む電話番号:Phone 例 +81(日本の国番号)09012345678
  • ご参加者様のメールアドレス:Student’s Mail Address
    携帯会社のメールアドレスは不可
  • ご希望のビザ申請予約日:Preferred Booking Date
    ご希望日に予約が取れない場合、前後の候補日が通達されます

次に、ビザ申請を予約した後に、以下の書類を用意します。

  1. ビザレター:受講するコースや語学学校に手配してもらう滞在先に関する情報が記載されたもの(Letter of Acceptance)、滞在先が自己手配の場合、別途書類が必要
  2. 本人様名義の英文残高証明書:ビザ申請時からさかのぼって3ヶ月以内に発行されたユーロ建てのもの(USドルの場合、発行元金融機関の為替レート換算表が必要です)、最低でも以下の金額が必要です。
    滞在先を語学学校に依頼している場合は、滞在日数x最低18ユーロ
    滞在先を一部のみ申込、または手配依頼していない場合は、滞在日数x最低26ユーロ
  3. 上記の英文残高証明書を発行した金融機関のキャッシュカードの表と裏を文字判別可能な解像度で撮影した画像
  4. 海外旅行(留学)保険加入証明書(付保証明書、留学期間をカバー):30,000ユーロ以上の補償が必須
  5. ビザ申請書:こちらのマルタビザ申請書に必要情報を記入します
  6. 個人情報取り扱いに関する同意書:こちらの個人情報取り扱いに関する同意書に必要情報を記入します
  7. 証明写真:縦4.5センチ、横3.5センチのもので顔の縦部分が3センチ以上、背景は白、6か月以内に撮影されたもの、詳しい条件は写真に関する条件書をご覧ください
  8. パスポートの全ページコピー(空白ページも含む)
  9. マルタまでの国際航空券(Eチケット):お名前と航空便のスケジュールが英語で表記された書面
    帰国便は、語学学校のコース終了から7日以内にシェンゲン域から出発しなければなりません
    6か月以上の語学学校コース参加であれば片道の国際航空券情報のみで申請できます

上記に加え、参加者の方が未成年者の場合は保護者の同意書、保護者のパスポートコピーおよびご本人様の戸籍謄本(英文)が必要です(戸籍謄本が英文で出せない場合、公式の翻訳が必要)。

ビザ申請を予約した日までに必要書類を揃え、VFSグローバル東京に行きます。

申請手続き時、マルタへのビザ申請費用とは別に、VFSのサービス費用、150ユーロを現金またはクレジットカード(VisaまたはMastercard)でお支払いいただく必要があります。

申請手続きは、VFSグローバル東京のみとなりますが、必要書類をビザ申請予約日までに送付することも可能です(郵送申請の場合、緊急申請(150ユーロ)を行う必要があります)。

申請から4週間から6週間程度で、申請時に入力したメールアドレスに発給連絡が届くので、上記VFSグローバル東京に受け取りに行きます。

なお、受領については郵送(送料が別途2,200円必要、申請手続き時にお支払い)も可能です。

学生ビザが貼り付けられたパスポートを無事、受領できたら、申請時に指定した日に必ずマルタへ渡航、入国しなければなりません。

学生ビザで入国した後、マルタ留学中の語学学校での出席率が低いとビザが無効になり、強制帰国となります。そうなると、マルタ出国時に別室で質問を受け、以降3年または5年間のシェンゲン域内入国禁止措置を受けることもあることを覚えておきましょう。

渡航後にマルタでビザ申請を行う

8週間(約2ヵ月)から12週間(約3ヶ月)のマルタ留学で入国した場合、現地での就学期間を延長し、ビザの申請手続きを行うことができます。

ただし、入国時にマルタ滞在の目的が「就学」であることを明言しておかなければなりません、注意しましょう。

延長可能な期間ですが、短期間の延長では申請できません。ビザ申請時点から少なくとも8週間以上の残余就学期間が必要です。

例えば、12週間のコースにお申込みいただいてマルタへ渡航、その後、8週間を過ぎて延長のためのビザ申請を行う場合、残り4週間に加えて4週間のお申込み手続きを行い、合計16週間のビザ申請を行います。

語学学校へ通う場合に延長できる最長の期間は1年間まで、場合によっては6ヶ月ごとに申請が求められることもあります。

マルタご渡航後のビザ申請は、遅くとも60日以内に手続きをしましょう。申請後に書類上のミスなどがあると、申請手続き完了が間に合わなくなることもあります。

マルタでのビザ申請には、以下の書類が必要です。

  1. パスポートおよびパスポートの全ページコピー
  2. 証明写真2枚:縦4.5センチ、横3.5センチのもので顔の縦部分が3センチ以上、背景は白、6か月以内に撮影されたもの
  3. 海外旅行(留学)保険加入証明書(付保証明書、留学期間をカバー):30,000ユーロ以上の補償が必須
  4. 国際航空券(Eチケット):お名前と航空便のスケジュールが英語で表記された書面
    復路はシェンゲン域から出るものであること
  5. 本人様名義の英文残高証明書:ビザ申請時からさかのぼって3ヶ月以内に発行されたユーロ建てのもの(USドルの場合、発行元金融機関の為替レート換算表が必要です)、最低でも以下の金額が必要です。
    滞在先を語学学校に依頼している場合は、滞在日数x最低18ユーロ
    滞在先を一部のみ申込、または手配依頼していない場合は、滞在日数x最低26ユーロ
    日本ご出発前に必ずご用意ください
  6. 上記の英文残高証明書を発行した金融機関のキャッシュカードの表と裏を文字判別可能な解像度で撮影した画像

マルタでビザ申請を行う場合、現地ATMを利用し、現金を引き出した際の証明書(レシート)も必要です。マルタでご利用いただけるキャッシュカードを必ずご用意ください。

その他、ビザ申請書やビザレター(滞在先証明書含む)は現地語学学校で受け取ります。

※未成年者の場合、保護者の方の同意書やパスポートコピー、戸籍謄本(英文)が必要です。

上記をご確認いただいた後、語学学校スタッフにビザ申請予約をしてもらい、オンラインでビザ申請費用100ユーロを支払います(クレジットカードが必要です)。

その後、必要書類を揃えて以下のビザオフィスで申請手続きを行います。

ビザ申請を行うバレッタの移民局は以下の場所となっています。

Identity Malta Agency

Head Office Valley Road, Msida, MSD 9020,Malta

電話番号
(+356) 2590 4000

窓口時間
月曜日~金曜日、08:00 – 14:00

アルバイトも可能!知っておきたい現地事情

学生ビザならアルバイト可能

学生ビザで長期マルタ留学に参加する場合、現地でのアルバイトが可能です。

学生ビザでアルバイトができる国は実はあまり多くはありません。アルバイトができることは、長期マルタ留学のメリットになりえるものなのですが、その前に知っておかなければならないルールがあります。

長期マルタ留学中のアルバイトに関する条件は、以下です。

  • 週あたり最大20時間まで
  • 日本で事前ビザ申請してから渡航した場合、マルタですぐにアルバイト可能
  • 現地でビザ申請する場合、発給後にアルバイト可能

いずれの場合もアルバイトの雇用主によるライセンス取得が必要です。

また、マルタに長期留学中にアルバイトをして海外就労経験を積むことも有意義ですが、語学学校に欠席することなく通いつつ、お仕事と両立させるのは決して楽なことではありません。

アルバイトで疲れがたまり、語学学校に出席できない日が続いて出席率が低下してしまわないよう、くれぐれも気を付けましょう。

マルタ留学に必要なビザに関するまとめ

90日未満(約3ヶ月)のマルタ留学なら、渡航前のビザ申請手続きは必要ありません。

もし、91日以上の長期マルタ留学をお考えの場合は、渡航前に日本で学生ビザの申請手続きを済ませておかなければならないことを覚えておきましょう。(8週間から12週間のビザなし渡航で、現地でのコース延長によるビザ申請も可能です)。

学生ビザの手続きを含め、マルタ留学に必要な費用のお見積りやカウンセリング、語学学校の手続きや学生ビザ申請および現地サポートを含め、完全無料でご案内しています。

※なお、学生ビザの申請方法に関するご質問は、マルタ留学丸わかり!をご利用いただくお客様のためのサポートの一環となりますため、すでにご自身または他の留学エージェントでの語学学校手続きをお済ませの場合、ご案内いたしかねますこと、予めご了承くださいませ。

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この記事を書いた人

マルタ留学丸わかり!編集部
ヨーロッパ・地中海に浮かぶマルタ共和国の素晴らしさを紹介し、1人でも多くの日本人留学生をご案内したいマルタ留学丸わかり!は、業界最安値を保証します。留学業界10年以上のプロフェッショナルが、語学留学はもちろん、高校生や大学生の海外進学のご相談も承ります!
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